Bring out custom
1954年の発表から半世紀以上に渡って、エレキギターのスタンダードとしてのポジションにあり続けているストラトキャスター。
ボルトオンネックジョイントや、その他独自の設計概念によって様々なカスタマイズが可能な構造は、今や多くのハイエンドモデルのベースとなっています。
Bring out custom はストラトの持つポテンシャルを最大限引き出す為に、ネックジョイントからすべてのセッティングを見直すカスタマイズです。これにより、オクターブを含むチューニングの改善や演奏性の向上が得られ、それは結果的に音質の向上にもつながります。
工場から出荷されたままの状態は必ずしもベストな状態では無いですし、経年による各部の変化もあります。全てを一つの目的に向けて調整するBring out customは、誰が使っても無難なありきたりのセッティングではなく、道具としての役割に徹したカスタマイズです。
作業内容
ロッド調整
ネックポケット深さ他調整、及びネックアングル調整
ナット溝チェック、必要に応じて調整
ストリングガイド高さチェック、必要に応じて調整
RAW VINTAGE トレモロスプリング交換
トレモロユニット調整(動作、フローティング等)
サドルイモネジ交換(ステンレス一段短い物)
オクターブチューニング
キャビティー部シールディング処理
¥22,000税込み
オプション
サーキット全交換
ポット、SW、ジャック、配線を全て新しくします。
(CTS、CRL、Switch Craft、Belden8503使用)
¥11,000税込み~
※サーキット内容によって変動します。
ナット交換
交換が必要な場合のプラス料金です。
¥3,300税込み
フレットすり合わせ
必要な場合のプラス料金です。
¥11,000税込み
※フレット交換は別途お見積りいたします。
ネックポケットの深さ次第でその他のパーツ配置が全て決まります。ここを見直さずに調整をしても、それは元の状態に戻るだけです。
そこから先のチューンアップを求めるならポケットの修正は必須の項目になります。
ボディートップから弦までの距離やピックアップの高さは、演奏性や表現の幅に大きく影響します。
近年のストラトは22フレットやジャンボフレットの採用に伴ってここが非常に高く、セットアップ時に調整幅が足りなくなる傾向にあります。
ポケットの底面を削って適正な深さに調整します。こうする事で、サドルの高さを下げる事が出来、オクターブチューニングが合いやすくなります。
あまりにジョイントがルーズな場合は薄い板を追加して、適度なタイトさを作ります。
サドルの高さ調整ネジは一段短い物に交換する事もあります。
前傾して広がったトレモロユニットの留めネジ穴は、一度埋めて適正な位置に開け直します。オクターブチューニングの調整幅も改善されます。
RAW VINTAGEのトレモロスプリングは、09~42のゲージでも5本張ってフローティング状態にセット出来ます。アームの動きも固すぎず、音も豊かになるのでおススメです。
ナットは消耗品なので、低くなりすぎていれば交換になるのですが、まだ新しい場合は逆に高すぎる個体も多いです。あまりに高いとチューニングに不具合が出るので、適正な高さに調整します。
キャビティーに導電塗料を塗布して、サーキットノイズを低減させます。銅箔などハイシールドのものよりも、カーボンの方が性能では劣るものの音質的にはよいように感じます。
ノイズを落とし過ぎないからなのかは分かりませんが、塗装部分への食いつき等からもカーボンで作業させていただいてます。
電装パーツはオプションにて交換や修正を承ります。
CTSやCRL等、耐久性に定評のあるパーツを使います。